辰已法律研究所 WEBスクール

～司法研修所の教材を素材に公判前整理手続を中心に～

公判前整理手続等の刑事裁判手続は、予備試験法律実務基礎科目(刑事)の論文・口述の出題において、大きな比重を占めています。また、司法試験論文及び予備試験法律基本科目短答・論文の刑事訴訟法においても、解答の前提として刑事手続の正確な知識・理解が求められています。
そこで、本講座では、近時、司法研修所刑事裁判教官室が作成した教材であり、改訂されたばかりの『プロシーディングス刑事裁判』(法曹会、平成30年版、2019)(以下「プロシーディングス」といいます。)を主な教材とし、公判前整理手続等の重要部分においては、『プラクティス刑事裁判』（法曹会、平成30年版、2019）(以下「プラクティス」といいます。)を適宜参照する方法で講義します。なお、予備試験論文式試験法律実務基礎科目(刑事)で出題されたことがある伝聞法則についても、辰已オリジナル過去問等を用いて解説します。
また、刑事事実認定も予備試験論文式試験法律実務基礎科目(刑事)の他、司法試験及び予備試験の法律基本科目刑法で問われています。そこで、今回は、共謀、殺意、犯人性などの過去の本試験問題に鑑み出題可能性が高いテーマについて、新庄健二監修『司法試験予備試験 法律実務基礎科目ハンドブック2 刑事実務基礎』(辰已法律研究所、第4版、2016）「第2部 事実認定」の当該部分を抜粋して解説します。
講師は、元東京高検検事・元司法研修所教官・弁護士で、公判前整理手続・裁判員裁判の経験豊富な新庄健二先生です。ご期待下さい。

1 予備試験対策として
論文式試験及び口述試験の法律実務基礎科目(刑事)の過去問に照らして、予備試験に合格のためには、当然のことながら刑事裁判手続と刑事事実認定の正確な知識・理解が必要です。また、本講座は、短答式試験及び論文式試験法律基本科目刑法及び刑事訴訟法対策などにも有益です。

2 司法試験論文式試験刑事系科目対策として
平成30年司法試験論文式試験刑事系第2問(刑事訴訟法)の採点実感においては、「実務教育との有機的連携の下、通常の捜査・公判の過程を俯瞰し、刑事手続の各局面に おいて、各当事者がどのような活動を行い、それがどのように積み重なって手続が進むのかなど、刑事手続を動態として理解しておくことの重要性を強調しておきたい。」と記載されております。そして、平成28年刑事系第2問設問4と令和元年刑事系第2問設問2では、公判前整理手続の趣旨が問われており、本講座は、司法試験対策にも有用です。
また、刑事事実認定の基礎を学ぶことは、当然、司法試験論文式試験刑事系対策に直結します。

3 司法修習の準備として
現在の司法修習では、「プロシーディングス」と「プラクティス」の３つの教材が重視されているとのことです。また、司法修習では刑事事実認定の占める比重が非常に大きいとのことです。このため本講座は、司法修習の準備としても最適です。

【参考】
2017年5月2日の産経ニュースWEBでは、「刑事裁判教材を全面改訂『分かりやすさ』重視、裁判員裁判に対応 司法研修所、四半世紀ぶり」と題して、「プロシーディングス」と「プラクティス」について報道されております。
https://www.sankei.com/affairs/news/170502/afr1705020021-n1.html